感染症研修とBCP訓練をまとめて実施する日|時間割の組み方と記録の分け方
更新日:2026-07-26・約5分で読めます
感染症対策の研修・訓練と、感染症BCP・災害BCPの研修・訓練は、同じ機会にまとめて実施できます。一体実施の可否そのものは「介護の感染症対策研修は年何回?」「介護のBCP訓練のやり方」で解説済みなので、本記事では実際にまとめた「当日」の時間割をどう組み、記録をどう分けて残すかに絞ってご案内します。時間割は法令の定めではなく、当社の構成提案です。
まず結論:「一体実施できる」その先——当日の時間割と記録の分け方
感染症対策の研修・訓練と、感染症BCP・災害BCPの研修・訓練を同じ機会にまとめられること自体は、「介護の感染症対策研修は年何回?」「介護のBCP訓練のやり方」で解説しているとおりです。本記事ではこの点を繰り返さず、実際にまとめた日に何をどの順で進め、記録をどう分けて残すかをご案内します。
時間配分・進行順は法令の定めではありません。本キットでの構成例としてご案内するものであり、事業所の状況に合わせて自由に組み替えていただいて構いません。
類型によって、まとめられる回数が違う
感染症対策とBCPは、どちらも研修・訓練の頻度がサービス類型で分かれるため、年に何回まとめられるかも類型によって変わります。
- 施設系:感染症の研修・訓練が年2回以上、BCPの研修・訓練も年2回以上=年2回、同じ機会にまとめられます。
- 居住系(特定施設・認知症グループホーム):委員会の開催間隔は6か月に1回ですが、感染症・BCPとも研修・訓練は年2回以上+新規採用時研修=施設系と同様に年2回まとめられます。
- 通所系・訪問系・居宅介護支援・福祉用具貸与・短期入所系・多機能系:感染症・BCPとも研修・訓練は各年1回以上=年1回、同じ機会にまとめられます。
まとめた日の時間割例(本キットでの提案)
本サイトの感染症対策研修キット・BCP研修キットは、それぞれ約30分のレジュメで構成されています。両方をまとめて実施する日は、次のような組み方が考えられます(訓練・記録の所要時間は内容や人数により幅があるため目安です)。
- 感染症対策研修キットのレジュメ(約30分):委員会の検討結果・指針の内容を確認する時間。
- BCP研修キットのレジュメのうち感染症BCPの部分:業務継続の考え方を確認する時間(災害BCPの部分もあわせて読み上げて構いません)。
- 訓練:感染症発生を想定した対応を確認する時間。災害BCPの訓練はここに含みません(次のセクションで注意します)。
- 記録の記入:出席簿への署名と、実施記録の記入をその場で終える時間。
記録は「まとめても、書類は別々に」——当日その場で分けて残す段取り
同じ日にまとめて実施しても、記録は「感染症対策の研修」「感染症BCPの研修」「訓練」として、それぞれ別の実施記録に分けて残します。1枚の記録に「感染症研修とBCP研修を実施」とまとめて書いてしまうと、運営指導でどちらの義務をどれだけ満たしたのか説明しにくくなります。
当日の段取りとしては、内容が一区切りつくたびに、その回の実施記録欄をその場で埋めてしまうのがおすすめです。終了後にまとめて書こうとすると、どの内容がどちらの記録に該当するか思い出しづらくなります。出席簿は共通の1枚で構いませんが、実施記録は義務ごとに分けて保管してください。
束ねられない組み合わせに注意——災害BCPの訓練は非常災害対策訓練とセット
感染症BCPの訓練は感染症対策の訓練とまとめられますが、災害BCPの訓練は非常災害対策訓練とまとめる組み合わせです。感染症の訓練だけを実施して「BCPの訓練は済ませた」と考えると、災害BCPの訓練が未実施のまま残ってしまいます。
まとめて実施する日を設ける場合も、当日どちらの組み合わせを扱っているのかを事前に整理し、感染症関連(感染症対策+感染症BCP)と災害関連(非常災害対策+災害BCP)を別の機会として年間計画に配置することをおすすめします。
新規採用者向けに一体実施する場合の注意——分野ごとに扱いが違う
まとめて実施する回を、新規採用者への研修と兼ねたいこともあるでしょう。ただし、新規採用時の扱いは研修ごとに異なるため注意が必要です。施設系・居住系(特定施設・認知症グループホーム)のBCP研修は「年2回以上+新規採用時」と明記されていますが、通所系・訪問系など研修・訓練が年1回以上のグループでは、BCPの新規採用時研修は義務として明記されていません。感染症対策の研修も同様に、施設系・居住系では「年2回以上+新規採用時」と新規採用時が明記されていますが、年1回以上のグループでは新規採用時の実施が頻度として明記されていません。
まとめて実施する回を「新規採用時研修を兼ねた」と記録する場合は、どの分野について新規採用時研修としてカウントできるのかを個別に確認し、記録にも「感染症=新規採用時研修を兼ねる」「BCP=定期研修」のように分けて明記しておくと、あとから見返したときに誤解がありません。
委員会の開催頻度も、感染症とBCPとでは性質が異なります。感染症対策委員会は施設系でおおむね3か月に1回以上、その他はおおむね6か月に1回以上という開催頻度の定めがありますが、BCPには検討委員会そのものの設置義務がなく、代わりに計画の策定・周知・定期的な見直しが求められます。まとめて実施する日を検討する際は、感染症委員会の開催サイクルに研修・訓練を合わせつつ、BCPの計画見直しのタイミングも別途押さえておくと、抜けのない年間計画になります。
無料で使える感染症対策・BCP研修キット
本記事でご案内した、まとめて実施する日の時間割は、本サイトの「感染症対策研修キット」「BCP(業務継続計画)研修キット」のレジュメ・確認テスト10問をそのまま使う前提で組んでいます。実施記録様式は研修キットごとに分かれているため、そのまま義務ごとの記録として使えます。登録不要・無料で、入力内容はお使いのブラウザ内にのみ保存され、外部には送信されません(zero-retention)。
法令・介護報酬は改定されます(本記事は2026年7月時点)。最終的な適用は指定権者(都道府県・市区町村等の自治体)へご確認ください。
出典(一次資料)
【免責事項】本キットは研修実施の参考資料です。法令・運営基準・介護報酬の内容は改定されることがあります。実際の運用にあたっての最終確認は、指定権者(都道府県・市区町村等の自治体)へのご確認をおすすめします。本キットの利用により生じた損害について、提供者は責任を負いかねます。