カスハラ対策は2026年10月から義務化:介護のハラスメント研修で何をする?
更新日:2026-07-04・約3分で読めます
介護現場のハラスメントには、職員間のパワハラ・セクハラ(すでに措置義務)と、利用者・家族からのカスタマーハラスメント(カスハラ)があります。カスハラは2026年10月1日から事業主の措置義務に。時制を正確に整理し、研修で何をすべきかをまとめます。
まず整理:パワハラ・セクハラは「すでに」措置義務
職場のパワーハラスメントは労働施策総合推進法により、セクシュアルハラスメントは男女雇用機会均等法により、事業主の雇用管理上の「措置義務」とされています。中小企業も令和4年(2022年)4月から対象で、現在はすべての事業主に適用されています。
これらの法律の条文に「研修」という言葉が直接あるわけではありません。研修は、方針の明確化・周知啓発という措置義務を果たすための代表的な“手段”という位置づけです。加えて、利用者や家族からのセクハラも、令和2年6月から指針で措置義務の対象に含まれることが明確化されています。
カスハラは2026年10月1日から措置義務化(現時点は推奨)
カスタマーハラスメント(顧客・利用者等からの著しい迷惑行為)については、時制の理解が重要です。現時点(2026年7月)では、介護保険の運営基準上、カスハラ対策の措置は「推奨(望ましい取組)」であり、義務ではありません。
ただし、改正された労働施策総合推進法により、カスハラ対策が全事業主の雇用管理上の措置義務となります。施行日は2026年10月1日です。つまり「カスハラ対策はすでに法的義務」と説明するのは正確ではなく、「2026年10月1日から措置義務化される(それまでは推奨・望ましい取組)」が正しい整理です。
- 2026年7月時点:介護運営基準上は推奨(義務ではありません)。
- 2026年10月1日〜:改正労働施策総合推進法で全事業主の措置義務に。
- 東京都はカスタマー・ハラスメント防止条例(2025年4月施行)で禁止と事業者の努力義務を定めていますが、罰則や研修の明文義務はありません。
介護の運営基準でも「方針の明確化等の措置」が義務
介護報酬の令和3年度改定では、すべての介護サービス事業者に対し、規模にかかわらず、職場におけるハラスメント防止の「方針の明確化等の必要な措置」を講じることが義務づけられました。パワハラ・セクハラへの体制整備は、労働法制と介護運営基準の両面から求められていると理解しておきましょう。
研修で何を扱うか
ハラスメント研修では、パワハラ・セクハラの定義と該当例、相談窓口の周知、そして介護特有のテーマである利用者・家族からのハラスメント(カスハラ)への組織的対応を扱います。カスハラは「職員個人で我慢して対応する」のではなく、事業所として記録・情報共有し、必要に応じて複数人での対応や関係機関との連携につなげる体制づくりが要点です。
2026年10月1日のカスハラ措置義務化に向けては、相談体制の整備、対応方針の明確化、職員への周知・研修を計画的に進めておくと、施行日にあわてずに済みます。研修を実施したら、実施記録と出席簿を残し、方針や相談窓口の周知資料とあわせて保管しておきましょう。厚生労働省は介護現場向けのハラスメント対策マニュアルを公開しており、研修の素材として活用できます。
- パワハラ・セクハラの定義と具体例、やってはいけない言動。
- 相談窓口・報告ルートの周知。
- 利用者・家族からのカスハラへの組織的対応(記録・共有・複数人対応)。
- 2026年10月のカスハラ措置義務化に向けた準備。
無料で使えるハラスメント対策研修キット
本サイトの「ハラスメント対策研修キット(カスハラ中心)」には、読み上げレジュメ・確認テスト10問・実施記録様式・出席簿がそろっています。登録不要・無料で、入力はブラウザ内にのみ保存され外部送信はありません。2026年10月の措置義務化に向けた職員研修にお使いください。
出典(一次資料)
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